Entry

修正分をUPしました。

ホントに大して変わってませんが・・・というか、推敲した後ファイルを上書きせずに保存していたらしく、正しいファイルがどこをどう探しても見当たらず、結局書き直しました。orz
まぁ、大した違いは無いんですがホントに・・・微妙なこだわりというか何というか・・・。

さて話題変わりまして、今日は友達と映画をみてきました。
「星守る犬」という映画です。
原作は漫画だそうで、友達はその漫画を読んでいたんですが、私は全くの未読での観賞となりました。
下で感想を語っていますが、以下の方はご注意下さい。
・ネタバレが苦手な方(かなり確信的なネタバレがあります)
・内容をご存じない方(レビューではないので内容をご存じない方は何のことか分からないと思います)
・何でも薄紅妄想につなげるのが受け付けられない方(スミマセンスミマセン)

なお、兼倉はペットを飼った経験がないので若干そのあたりの配慮が出来ていないと思います。
それでも構わないよという方は、以下の続きを読むからどうぞ。

続き

泣いてしまった・・・。
大きな涙ポイントは2箇所ありましたが、見事にどっちも引っかかりました。
館内でもかなり皆泣いてましたが、私も一緒に泣いてました。
クロの最後のボール遊びのシーンは、あれはいけない、泣くしかない。
主人公に最後の力でボールを咥えて持ってきて、主人公が受け取ったボールをそっと転がして、それを追おうとするけど、すぐに倒れて、それっきり・・・うわー!(号泣)
そしてハッピーがキャンプ場のとある家族に在りし日の自分たちの家族を重ねてそっと近づくも、叫ばれた上に野犬と言われて薪をぶつけられて流血、最後の力でお父さんが横たわっている車まで足を引き摺りつつ懸命に歩いていって、最後にお父さんに褒められた幻聴を聞きながら身を横たえる・・・ああああー!!(号泣2回目)

総評として、登場人物みんなが不器用で、でも絶対的な欠点とか悪意なんて無くて、ちょっとずついろんなことがずれていって、その結果があれだったのかなと思いました。
お父さんは典型的な家庭放任(全部妻任せ)の人だけど、決して愛情が無いわけではなく、ただ関わり方が分からなかったり、そういう部分が成長しきらずに大人になってしまった人だったのかもしれないですね。
お母さんも、相談と言いながら結局はお父さんの立場や心に深く入っていくことをしなかったために、お父さんもなんと答えていいのか分からなかっただろうし、お父さんとしては、お母さんの意思を尊重したい気持ちもちょっとくらいはあって「好きにしたらいい」と言っていたんだろうし。
娘は娘で反抗期は人の成長として通るべき道なので、それもまた致し方ないかなという気持ちです。
正しいとか、間違いとか、幸せとか、可哀相とか、そういうことだけでは語れない、もしくはそういうこと全部が交じり合ったような物語だったと思いました。
観終わった直後の、決して不快ではない寂しさのような感覚が不思議でした。
何と表現するのが適切なのか、ちょっと私にも判じかねますが。

※ここから薄紅視点が入ります※

最後の、半年前に死んでしまったお父さんに寄り添うように身を横たえたハッピーの姿を見ていたら、何となく阿高がもし勾玉を使わずに死んでしまっていたら、鈴もこんな風に阿高を思いながら阿高の死後暫くして後を追うように死んでいたのかもしれないなぁとか思ってしまいました。
今まで考えたこともありませんでしたが。
あと、お父さんが途中ハッピーをカフェのオーナーに預けていこうとして「おれと一緒にいてもだめなんだよ」と半分泣きながら言っていた台詞は、阿高が苑上に「鈴は人を幸せにする力を持っている。きっとおまえが必要になる者がいる」の台詞とかなり重なりました。
ハッピーが直前でオーナーに「いい犬ですね」と褒められているのも、オーナーが犬を5年前に亡くして、また飼いたいけどきっかけが無いと話しているのも影響しています。
阿高が苑上を置いていくシーンは今までは阿高が苑上に生きてほしいと思って言った台詞とだけしか考えていなかったんですが、阿高にしてみれば、自分はもう死ぬと思い定めているわけで、お父さんの台詞のように「おれと一緒にいてもだめなんだよ」という負い目のような、断腸の思いで突き放すような感情もあり、また、そのような先の無い自分にそれでもついていくと言ってくれた苑上の存在が、阿高の中で何かしらの重要な部分を埋めてくれたかもしれないと思いました。
お父さんの最後の旅についていくのが、家族ではなく、犬のハッピーだった物語の意味は、阿高の最後の戦いを見届けるのが、家族の藤太ではなく、赤の他人の苑上だったことの意味を更に深く考えさせてくれた気がします。
ご存知の通り、前々から伊勢阿高についてはかなり色々考えたりしているわけですが、今ならまた別の書き方が出来るかもしれません。

というわけで、観てきてとても良かったです。
まだ色々な感情が落ち着いてなくて明日になったら別のこと考えてるかもしれませんが(^_^;)
友達が原作を貸してくれるといっていたので読んでみたいなぁと思っています。