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【国譲り神話】第三回:キジの鳴女(後)

始めにお返事いたします!

匿名希望のお方

お返事が遅れてしまって本当にスミマセン!
空色勾玉のちーさやはすべての始まりなので、私の中では結構特別なポジションです。
語りたいような、でもこのまま自分の中でふんわりとさせておきたいような、手を出すのがちょっと怖い二人かもしれません。
あたそのにお目覚めになられたとのこと、おお、それはあたその界にとって大変すばらしいことです。
ぜひずずいと、そのまま深みにハマっていただきたいです。
最近の私の作品をお読みくださった、ということは、おそらく私の語りをお読みくださったということですね。
本当にありがとうございます。
このサイトはもともとは2010年11月から一年間毎週日曜日に二次創作(小話程度のもの)を更新しておりました。
語りはその過程で私が疑問に思ったことや、もっと深めたいと思ったことについて日記の延長線上の呟きとして書いたことが、気づけばそれが結構な量となっておりましたので、とりあえずカテゴリーを独立させてみたのが始まりです。
なので、語りはその先それを元にして創作することをある程度念頭に置いて書いています。
妄想補完が多いのはその影響です。
草薙先生の作品もお好きですか!おお!やはりオギワラーとNGライフはかなり親和性が高いですね!
芹沢さんの赤面は草薙作品の至宝です。(言い切った)
今後もオタク生活まっしぐらに生きていく予定ですので、今後ともまったりお付き合いいただけましたら幸いです!
拍手のみのお方もありがとうございます!
3連パチとか10連パチとか19連パチとか・・・!(驚)本当に力を頂いております!
最近職場がものすごい忙しさで(人間ドックとか健康診断とかガン健診とか)帰宅しては息つく暇なく倒れ伏す日々ですが(もしくはテレビ番組の録画を流し見だけして終わる)、生きています!
鳴女ちゃんピンチのまま放置してごめんね!
お待ちくださった当サイトにとっては神のようなお方々もまことに申し訳ございませんでした!
やっと再開します!
あまりにも間が空きすぎたので、仕切り直しもかねて新しい記事で書きます!

即ち天若日子、天つ神の賜へる天のはじ弓・天のかく矢を持ちて、その雉を射殺しき。
爾くして、その矢、雉の胸より通りて、逆まに射上がりて、天の安の河の河原に坐す天照大御神・高木神の御所にいたりき。

高木神、その矢を取りて見れば、血、その矢の羽につけり。

高「アマテラスよ、この矢はまさか・・・」
天「高木神、これは間違いなくアメノワカヒコに与えた矢です」
高「血が付いているぞ。これはアメノワカヒコが征伐した国つ神の血か、それとも・・・」
天「・・・・・・」
高「確かめねばなるまい」


鳴女ちゃんが殺されてしまいました!!ああ!!
本当にドキドキの展開です。
アメノワカヒコの悪事はついにバレるのか?
ちなみに、高木神って誰だ?とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
これは世界が初めて現れた時に生まれた三柱の神様のうちの一柱で、「高御産巣日神(たかみむすひのかみ)」という神様です。
この三柱の神様は特別な神様だと古事記には書かれているのですが、具体的に何が特別なのかはよく分かりません。
ただ、もう一柱「神産巣日神(かむむすひのかみ)」とセットでよく語られる神様です。
それぞれ天つ神にかかわる神話と国つ神にかかわる神話に登場することから、おそらく役割に分担がありそうだということは分かるのですが、どちらもスーパーサブ的な登場なので、その全容は謎です。

それでは続きです!

(高木神)「もし天若日子が、命を誤たず、悪しき神を射むとする矢の至らば、天若日子に当たらずあれ、もし邪しき心あらば、天若日子、この矢に禍れ」

天若日子が朝床に寝ねたる高胸坂に当たりて、死にき。

高木神が矢に呪いの言葉を与えて葦原中国に放ちかえしました。
そして矢は、その言葉の通り、邪しき心を持っていたアメノワカヒコの胸に突き刺さるのです。
なんだか映画の佳境のようなシーンですね。
ところで、アメノワカヒコの前のアメノホヒ(出雲大社宮司の祖神)は、本文では「天菩比」と書かれていますが、それに対してアメノワカヒコは本文で登場時から一貫して「天若日子」とのみ書かれていて「神」とか「命」という尊称を与えられていません。
このあたりが、後に裏切ることになるアメノワカヒコに対する古事記編纂者の立場を感じさせるような気もします。
もしくは古事記編纂当時の出雲の有力豪族(アメノホヒの子孫を名乗っている)への配慮ととるべきか。

キジの鳴女のお話は次の末文を持って、神話となります。

その雉、還らず。
故、今に、ことわざに「雉のひた使ひ(行くだけ行って帰ってこない)」といふもとは、これぞ。

神話と昔話の違いは、これでしたね!

昔話は、いつ、どこの誰のことか分からない。
神話は今に繋がっている。

だから、神話はいつも「今の~~は、これがもとになっている」という言葉が入るのです。


さて、次はキジの鳴女ちゃんから読み取れることをちょっとだけ補足として書いてみます。

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