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調子に乗ってまた書いてみる

拍手をいただいたのでまた調子に乗って書いてみる。
寒い日藤千」の続き。
翌日の夜。

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「・・・ね、ねぇ藤太」
「なんだい」
「どうしても、このままやらなくてはいけないの」
「だって寒いんだよ。外は相変わらず雪だし、千種は繕い物があるし」
「・・・・・・・・・・」
「千種?」
「・・・・・・・・・・」
「千種、どうしたんだ?随分と顔が赤いよ。熱でもあるんじゃないのか?」
「・・・・・・・・(わかってて言っているわ、絶対)」
「ちーぐさー?」
「・・・藤太。わたし、思いついたことがあるの」
「え、なんだい・・・て、あ、千種!・・・うう、寒い。千種、もどってきてくれよ」
「早く寝てしまえばいいのよ」
「千種がいないと寒いよ」
「わたしはまだ繕い物があるからだめよ」
「だからそれは・・・」
「それでね、わたし気づいたの。鈴ちゃんも繕い物をすると言っていたのよ」
「待った千種、おれはその先は聞きたくないんだが」
「わたしと阿高が交代すればいいと思うの。そうすれば藤太も寒くはないし、わたしも繕い物が心置きなくできるわ」
「千種!おれに阿高と温めあえというのか!?」
「少し前までは阿高と一緒に寝ていたのだから問題ないわね。むしろ懐かしくていいかもしれないわ」
「問題あります、千種どの」
「なんの問題があるというの」
「阿高じゃだめなんだよ。何故ならおれはもうきみのぬくもりでないと満足できない体になってしまったんだから」
「ちょっと!なんてことを言うの!」
「そういうわけだからその案は却下ね。さあもどっておいで千種」
「いやよ!やっ離して、藤太なんて知らないんだから!」
「はいはいはい、はぁやっぱりこれが一番落ち着くなぁ」
「わたしは落ち着かないわよ!もう!」
「千種はどうしていつまでもおれに慣れてくれないのかな。これ以上何もしないと言っているのに、いつまでも身を硬くしている。おれに何か問題でもあるのか」
「・・・っ、それは・・・」
「それは?」
「・・・・・・藤太、顔が近すぎるわ」
「・・・・・・・・・・・・・」
「やっ・・・やだ、・・・ん」
「・・・・・・・・千種、もうおれから離れるとは言わないでくれ。これでも結構傷ついている」
「ん・・・・な、何も、しないと、言ったのに・・・うそつきっ」
「千種がこれからもずっとおれの傍から離れないと約束してくれるなら、今日のところはこれで我慢しておくよ。どうする」
「・・・・・・・・・・・・」
「ん?」
「・・・そんなの、約束するまでもないじゃない」
「何だって?何と言ったんだ?」
「・・・・ずっと藤太の傍にいるわ!どう!これでいいのでしょう!離してちょうだい!」
「・・・・・・・・・・・ははは」
「藤太?」
「はは、うん、ははは」
「藤太ったら、どうしたの」
「はははははははは!千種!どうしよう、きみを離したくなくなってしまった」
「な!約束が違うわ!」
「分かっている。約束は守るよ。でもあと少しだけ、こうしていてもいいかい。きみを抱きしめていたいんだ」
「・・・す、少し、だけなら」
「ありがとう。・・・千種、大好きだよ」
「・・・知ってるわ」
「え?何?何だって?」
「何でもないわ。それより藤太、本当にあと少しなんですからね!」
「はいはい」

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思ってたより真面目なオチになってしまった・・・!
ギャグで終わらせるつもりだったのに!どこで間違ったんだ!(わりと全体的にどうかと思うノリです)
てか、阿高良かったね!今回は藤太がちゃんと阻止できたよ!
ウチの阿苑の安泰は藤千に掛かっている感じになりつつある今日この頃。

※念のために書いておきますが、千種は阿苑夫婦の邪魔をするつもりは一切ありません。
鈴が部屋に下がった後も繕い物をすると言っていたので、普通に阿高が先に寝て、鈴はひとりで繕い物をしていると思っているんです。
まさか阿苑夫婦も自分たちと同じことをしているとは思っていないんです。(←!?)

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