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吹雪の晩で阿苑※追記:日記ログ更新のお知らせ

私ってばまったく単純なんだからね!(拍手で浮かれあがっています)
なんだ私の書く阿苑は意外と需要があるのか!と勘違い甚だしいテンションで阿苑。

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「鈴、鈴、いるか」
「阿高?」
「鈴、よかった。まだここにいたんだな」
「阿高!雪だらけだわ」
「外はひどい吹雪だ」
「もしかして迎えにきてくれたの?」
「・・・おまえはよく道に迷う」
「まあ!こんなに近い場所ならいくらなんでも迷いません」
「ばかにして言ってるんじゃない。おれも小さい頃こんな吹雪の日に帰れなくなったことがあるんだ。雪を甘くみてはいけない」
「そう・・・。ねえ阿高、この吹雪はどれくらい続くのかしら」
「分からないな。もしかしたら二三日はこのままかもしれない」
「阿高が小さかった時の吹雪もそうだったのですか?」
「ああ。あの時は三日三晩吹雪き続けていた。それで馬や家畜も随分被害を受けた・・・今でも語り草になっているよ」
「そうなの。吹雪とは恐ろしいものなのですね」
「対処を間違わなければ、そう恐れるほどのものでも無いさ。・・・鈴、こっちへ来い」
「え・・・あっ・・・」
「ここで大人しくしてろよ。このまま暫く収まるのを待とう。ここには少ないが炭も食料もある。いざというときはそれで暫くやり過ごせる」
「・・・ふふふ」
「なんだ」
「やはり吹雪も悪くないわ」
「・・・緊張感の無いやつだ。放り出すぞ」
「きゃあ」
「おい、あまりしがみつくな。大人しくしてろと言っただろ」
「ごめんなさい、阿高」
「誠意がこもってないな。まったくおまえというやつは」
「阿高の腕の中で過ごすのなら、どんな吹雪も火の海も恐くはないわ」
「・・・のんきなもんだな」
「ふふふ。・・・ねぇ阿高」
「なんだ」
「今日は、ここで過ごしましょう」
「え」
「使った炭も食料も後でもどしにくればよいのでしょう?」
「それはそうだが・・・」
「わたくし、もう炭の作り方も干物の作り方も覚えたのよ」
「・・・・・・・・・・・」
「だめかしら」
「・・・おまえは時々大胆だ。それとも意味を分からず言っているのか」
「え?」
「こんなあばら家では炭を使ったとて隙間風で大してぬくもりはしない。暖を取るには・・・」
「阿高?どういうこと?」
「・・・やっぱり分かってないんだな。まあその時になれば分かるさ。じゃあ今日はここに泊まるとしよう。吹雪もどうやら止みそうに無いしな」
「阿高?あの」
「言っておくが、おまえの言い出したことだ。後悔するなよ」

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鈴は純粋に阿高とのお泊りが楽しいだけですよ!
そして暖を取るには・・・鬼ごっこです!
夜通し鬼ごっこをするんです!
体を動かして温まるんです!
阿高さん変なこと考えてませんよね?
児童書ですからね!

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明日の更新に先立ちまして、日記ログをこれの一個前までUPしています。
話のインデクスページは日曜更新分と一緒に行いますが(あと一時間も無いですが※現在23時16分)、ページに入っていただくと5も繋がっています。