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荻原作品と万葉集~「RDG」天地の…(概要)

私信<りんこさん
お引越しお祝いコメントありがとうございます!
これからちょっとずつエンジンをかけていきたいと思います!
拍手をくださった方もありがとうございます!これからまた書いていきます!


さてさて、だいぶ間が開いてしまいました。
もはや誰もが忘却の彼方かと思われますが、「荻原作品と万葉集」シリーズ再開します!
今回から「RDG」の内容に入ります。
私、買いましたよ!文庫版最終巻!
来月あたりから読み始める予定です。

天地(あめつち)の 寄り合ひの(きは)
 玉の()の 絶えじと思ふ (いも)があたり見つ(作者不明)

天と地とが寄り合う果てのいついつまでも、玉を貫く緒の絶えることのないように、仲は絶えまいと思っている子、その子の家のあたりを今こそ目にすることができた。(訳:伊藤博)

さあ、この歌が出てきたのは泉水子が一巻の最後に和宮と深行の前で舞った時ですね。
荻原先生がこの歌を選んだ理由は、ぴっころさんりんこさんのサイトで「理由はない」「好きな歌の中からちょっと変なものを選んだ」とのことですが、はてさて、この歌、どう「ちょっと変」なのか?
何となく変なような気もしますが、はっきりここが変と説明できる人は少ないかもしれません。
この歌はあまり有名な歌ではなくて、私の手元の名歌選にもほとんど採用している本がありません。
伊藤博さんの本では

上二句が荘重雄大であるにしては、下三句があっけない。
それだけ思い入れが深くいとしくてならぬ女の住むあたりを目に納めて感動したということか。


と紹介されています。
万葉学者である伊藤さんの「ちょっと変」の説明は「上二句と下三句のギャップ」ということのようです。
ほほう。
しかしこの歌、ただ「ちょっと変」なだけで終わる歌ではありません。(と、私は思っている)
補足にて、この歌が万葉集の中でどんな場所にある歌のなのかを書こうと思います!