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苑上が笑った理由、蛇足

続きの前にもうちょっと「苑上が笑った理由」について。
コメントにて「拍子抜け」「オマケ」などのご意見を頂いて、概ね「阿高が皇を救うということをあまり深く考えていないという苑上たちとのギャップがおかしかった」という点では同カテゴリーに属する読み解きといえそうです。
しかし、また別の解釈もいいかもと思いついたのでちょっとだけ。
まず結論から書くなら

「阿高は苑上を助けるとはっきり決めているけど、口に出していないだけ」

ということでもありかもしれないような気がしてきました。
まあ苑上を助けることが皇を助けることになるとは考えていないあたりが、前説と近いかもしれませんが。
苑上は
「助けないといったくせに」
と言っていて、それに対する答えが「助けてやるよ」でも「助けるつもりはない」でもなく
「あいつをやっつけるといったはずだろう」
と言っていることで絶妙な食い違いがあると思いつきました。
そして、それは逆に考えるなら、阿高にとってはこれが答えのつもりだったといえるのではなかろうか、と思ったのです。
前に阿高は苑上に「守ってやるよ」と約束しているし(しかしこれは正体を明かす前なので苑上にとっては当然無効になっている約束)、阿高は一度決めたことはたぶん守る性格だと思うんですよ。
皇は守るつもりはないけど、苑上は守ってやってもいいと思っていてもありかな、と。(こういう深く考えないところが阿高らしいといえなくもない)
なので、そのあたりを補完して書いてみると

「あなた助けないといったくせに」
(おまえを襲う)あいつをやっつけ(て守ってや)るといったはずだろう。あと一歩だったのに」


という感じです。・・・実際書いてみるとくどいな(=_=;
はっきり「おまえは守ってやるっていったじゃないか」と言わないところが阿高の素直じゃないというか不器用というかイケズ(笑)なところという解釈です。
苑上の「助けないといったくせに」の答えをハイかイイエかで判断するなら、阿高の答えはハイに属す内容ではないかとも思いますし(苑上の言葉を否定していない(「助けない」とは言わない)ところも含めて。)
そして苑上はそういう阿高の素直じゃない返事(はっきり助けるとは言わないくせに結局助けるつもりがある)に、不器用な優しさを感じて笑ったという解釈です。
・・・前回より夢見がち度が上がっていて若干恥ずかしいような気もしますが。
他にもご意見などございましたらぜひお聞かせくださいませ。