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日向神話~ニニギの婚姻~前編

随分時間がたってしまいました!
それではニニギの婚姻です!

<ここまでのあらすじ>
ニニギ命は父オシホミミに代わって葦原中ツ国を統治するために、高天原より日向の高千穂に天降ってきました。
ニニギは導いてくれた猿田毘古に感謝し、アメノウズメに猿田毘古を伊勢まで送っていくことと猿の名前を受け継ぐことを命じました。


さて、ニニギが天降ってからどれほど時間がたったのでしょうか。
生まれたばかりだったニニギは、恋を知る年齢に成長したようです。

ここに、天津日高日子番能邇々芸能命(あまつひたかひこほのににぎのみこと)笠沙(かささ)御前(みさき)にして、(うるは)しき美人(をとめ)()ひき。
(しか)くして、(ニニギは)問ひしく、

()(むすめ)ぞ」

ととひしに、(その美人は)答へて(まを)ししく、

大山津見神(おほやまつみのかみ)(むすめ)、名は(かむ)阿多都比売(あたつひめ)、またの名は、木花(このはな)之佐久夜毘売(のさくやびめ)といふ」

とまをしき。


コノハナノサクヤ姫キター!!!!!!
今までここで語ってきた神話で婚姻の場面があったものが他にあったことを覚えておられるでしょうか?
あれです、ヤマタノヲロチ神話のときの、スサノヲの求婚です!
あの時スサノヲもまずはじめにアシナヅチに名前を尋ねていますが、ここでもニニギはまず名前を問うていますね。
古事記ではどうやら名前を問うことが、婚姻の第一段階のようです。
また、コノハナノサクヤ姫はカムアタツ姫という名前も名乗っています。
これは彼女に限ったことではなく、古事記に出てくる神様には良くあることで、大国主も6個くらいの名前があります。
そして、なぜかは分りませんが、大抵が後に名乗る別名の方が通り名になっています。

さて、それでは続きを見てみます。
かわいい娘さんのお名前をゲットしたニニギはこのあとどうするのかというと・・・

また、問ひしく、

(なむち)兄弟(はらから)()りや」

ととひしに、答へて白ししく、

()が姉、石長(いはなが)比売(ひめ)()り」

とまをしき。

ニニギは何を思ってかコノハナノサクヤ姫にきょうだいの有無まで確認してます。
ニ「かわいい娘のきょうだいはかわいいに違いない・・・(にやり)」という下心があったのかどうなのか!?
彼の父親のオシホミミは、常に面倒ごとをちゃっかり回避の性格でしたが、息子のニニギはオイシイものをちゃっかりゲットの性格のようです。
このちゃっかり親子め!・・・といいたいところですが、違います。(当たり前)
古代においては姉妹で嫁ぐのは実はよくあることです。
ニニギは妹だけではなく、姉の面倒も見てやろうといっているわけで、これは男としてはかなり甲斐性があるといえるんじゃないかと思われます。
現代の感性とは若干ずれるところはありますが、ここはニニギのイイ男アピールの箇所なのです。(たぶん)

(しか)くして、(のりたま)ひしく、

(あれ)、汝と目合(あひあ)はむと(おも)ふ。奈何(いか)に」

とのりたまひしに、答へて(まを)ししく、

(やつかれ)は、(まを)すこと得ず。(やつかれ)が父大山津見神、(まを)さむ」

とまをしき。

ニ「よし、結婚しよう」
コ「あ、お父さんに聞いてみないと・・・」

古代の女性は自分の意思で結婚を決めることはできないので、コノハナノサクヤ姫はここでは一旦返事を保留します。
コ「帰ってお父さんに相談しなきゃっ。あと、お姉ちゃんにもっ」
さあ、かわいい娘が突然結婚相手を見つけたなんて報告してきたらお父さんは果たしてどうするのか!?

今回はここまでで区切ります!
次は近日中にまた!