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最近

最近日記にネタを書いていないなぁと気付きました。
古代史的にも薄紅的にもそれ以外にも毎日滾っていて相変わらず楽しく過ごしています。
この間もまた出雲に行って初期の頃の四隅突出型墳丘墓の成立に焦点を当てた講演で、かなり新しい視点の話を聞きました。
それによると、古代でも初期の頃の王様は超人間的な存在で自然にも影響を与える力がある(ということにされている)存在で、それは王様本人の徳とか体調とかに左右されるもので、王様が死んでしまうと生前の力を制御することが出来なくなるので、王様が生前偉大であればあるほどその遺体は危険なものになるので、頑丈に閉じ込めておかなければならなかったのがそもそもの大型墳丘墓が作られ始めたきっかけではないか、とかいう説を説明されてふおおおおおおおおおおおお!(興奮)ってなったりしてました。
私はもともと大型墳丘墓はお墓というよりは対外的に力を見せ付けるためのパフォーマンスというイメージで捉えていたので、王様の遺体(危険)を閉じ込めるという説はかなりびっくりの話でした。
まぁ大型墳丘墓の存在意義は一つではなく複合的なものがあるだろうし、時代によって様々に変化していったとも思えるので、これはこれでかなりありかもしれないと思いました。
色んな視点で見ることが出来てとても面白いです!

・・・いつも以上に説明が適当になっててスミマセン。
あ、一応念のため書き加えておきますが、四隅突出型墳丘墓は弥生時代中期?後期のお墓です。
このあと古墳時代に出てくる前方後円墳などに代表される古墳群とのかかわりはまだ分かりませんが、何かしらの影響は与え合っているんじゃないかな、と私は疑っています。

妻木晩田(むきばんだ)遺跡考古学講座

昨日は出雲のお隣伯耆(ほうき)国で妻木晩田(むきばんだ)遺跡考古学講座を聴講してまいりました!
弥生時代の考古学はホント楽しすぎてたまらない!!ああああ!!!
この時代は基本埋葬施設で首長の有無や権力の変遷なんかを見るわけですが、今回の講座では、埋葬施設だけではなく、住居跡なんかから村の様子を見ていく試みがなされていました!
考えてみれば人間お墓だけで判断するものじゃないですよね!
生活している場所そのものの遺構から当時を推定するのだって凄く楽しいはず!楽しくないわけが無い!
その中で凄く興味深かったのは、「超巨大住居跡」は弥生時代後期後葉~終末期にかけて各地に見られることが多く、それは集落が最も繁栄していた時期(=住居跡が最も多い時期)とはずれているということでした!
むしろ、衰退していく直前に多く見られるのです!
単純に考えれば、最も繁栄していた時期が最も優れた首長がいて、権力も一番大きかったのではと思うのですが、そうではありませんでした。
むしろ盛りを過ぎて、段々と衰退していく直前の時期に、超巨大住居跡は集中して見つかるのです。
つまり、そのような「目に見える権力の象徴」を作って他を威嚇しなければならない「圧力」のようなものが出てきていた時期だったのではないかと言われていました。
なるほど!なるほど!
こういう遺構はお墓(古墳や墳丘墓)も含めて、大きなものほど権力があるというよりは、そう見せる必要がある「何か」があったと考える方が自然なのですね!
目から鱗でした!凄いな凄いな!確かにそのような気がする!
歴史は奥が深い!!楽しい!!
妻木晩田遺跡は研究が本格的に始まってまだ日が浅い遺跡なので、どんどん新たな研究が出てきているようです。
専門的なことは何一つ分からないけど、それでも凄くワクワクしながら見守っていきたいと思います!
ちょっと遠いけどこれからも頑張って通います!
頑張れ!妻木晩田遺跡!そしてスタッフの皆様!心から応援しています!


サイトのインデクスをほんのちょっとだけイメチェン。
これからちょっとずつやっていこうかなぁ・・・。

四隅突出型墳丘墓のナゾを解く!

日記ログをUPしました。
ログ化を望んでもらえたのがもの凄く嬉しかったです!
これからも滾るたびに更新すると思いますので、見守ってやっていただけるとありがたいです。


さて、実は昨日の土曜日は出雲に行ってました!(またか!)
今回は「出雲弥生の森博物館」です。
ここの館長さんが3回講演で「四隅突出型墳丘墓のナゾを解く」という講座を開講なさっていて、それを聴講に行ってまいりました。
今回は第二回でした。
第一回には都合がつかなくて行けなかったんです。(凄く残念!この講座は凄く面白い!)
四隅突出型墳丘墓といえば岡山に行く前日にもここの日記に書きましたが、私の中で大変熱いトピックスです!
※四隅突出型墳丘墓は弥生時代中期~後期に作られた方形(四角い形の四隅がみょーんと長くなっているという特徴的な形)のお墓です。古墳が作られ始めるとともに姿を消します。
※古墳は大きなものほど大きな権力を持っていた集団(もしくは人物)がいたと考えられます。おおざっぱにいえば古墳の出現=権力集団(=王、もしくはそれに準ずるもの)の出現とも考えられます。この四隅突出型墳丘墓はそのはしりの時期にあたると思っていますが、これを作っていた集団は古墳を作る集団(おそらくヤマト)とは別の集団であったと思います。
今回の講座では大変興味深い内容がたくさん語られました。
学術的な内容はここでは簡単に書きますが(←簡単にしか書けない^^;)、私的に目からうろこな内容が多かったです!大興奮でした!
以下、箇条書きに書き出してみます。

・四隅突出型墳丘墓は四隅の突出部分は実は重要ではない。(突出部分は墓道で、ただ稜線を伸ばした結果というだけ)
・大事なのは稜線上もしくはその延長上(=突出部分)に意図的に真っ直ぐ石を並べていること。(=ステッピングストーン)
・↑は四隅突出型墳丘墓の特徴だが、それが無いものもある
・広範囲にわたって四隅突出型墳丘墓が作られているが、それぞれの地域で形に特徴(違い)がある。
・よって、四隅突出型墳丘墓を作っていた地域が同一の国家ないし集合体であった可能性は低い。(影響を受け合うくらいの交流があった程度だろう)
・何故広範囲で四隅突出型墳丘墓を作っていたのか、各地の人々の関係はどのようなものだったのかは不明(同一神話を持っていたから?同一の祖先を持つと信じていたから?同一の宗教を信仰していたから?)
・備後や三次(みよし)で見つかっている四隅突出型墳丘墓は大変初期の素朴な形をしている。(ステッピングストーンが無いどころか、周りに石を張っていない。突出部分もあまり突出していない)
・よってこれらの地域が発祥の地である可能性が高い。(←前の日記でも書いてました!やっぱりね!)
・備後や三次で発生したものが山陰(出雲や伯耆)へ伝播した経緯は不明だが、山陰で作られだしてからは備後や三次では見られなくなるので(発掘されてないだけかもしれないけど)おそらく、四隅突出型墳丘墓を作る文化を持った人々が山陰へ移り住んだのではないかという可能性がある。(←そうなんだ!そこまで考えてなかった!さすが考古学の先生は読みが深い!凄い!楽しい!)
・四隅突出型墳丘墓は主に山陰(出雲・伯耆)と北陸(越前・越中)で見つかっているが、福島の猪苗代湖の近くでも、四隅突出型墳丘墓に影響を受けたのではないかと思われる形の墓のようなものが発見されている。
・福島は日本海沿岸ではないが、越後(新潟)とは阿賀野川を使って大変頻繁な交流があり、四隅突出型墳丘墓は越中までは確かに着ているわけだから、この福島の例も考えられないことではない。
・因みに阿賀野川を使った交流は縄文時代から行われていた。(←そんなに昔から使われてた交通路だったんだ!縄文時代も大好きです!新潟地域と福島地域の人たちは縄文時代から仲良しだったわけですねおおおお!仲良かっただけじゃなくていろいろあったんだろうなぁ悲喜交々ああああああ!)←曲解
・四隅突出型墳丘墓は西谷9号墓(出雲)という最大級のもの(=王墓と呼んでも過言ではない)を作ったのを最後に、終焉に向かってゆく。
・西谷9号墳はその大きさ(=国力)を周辺に見せ付けるための意味があったに違いない!絶対です!(←ホントにこんな風に言っておられました)
・西谷9号墓はそれ以降の四隅突出型墳丘墓の手本になった。
・西谷9号墓などの上に大量の土器片が見つかったが、他地域(吉備・越など)の特徴を持つ土器が多数発見されている。
・これはこの墳丘墓の上で飲食儀礼の祭祀が行われた時に使ったものであると考えると、おそらくこの祭祀に吉備や越の地域の使者が多数訪れて(もしくは招かれて)いたのではないかと思う。(王の葬式は一大祭祀であり、他国にとっても重要な意味があったことが伺える)

西谷9号墳については「まるで断末魔のような壮大な墳丘墓」という表現が大変胸に響きました・・・!ロマン・・・!歴史はロマンだよやはり・・・!はぁぁぁぁ(陶酔)←もう帰ってこれないところまで行ってしまっている
他にも大変面白い内容を語っていただきました。
凄く楽しかったです!(隣のおばちゃん寝てたけども)←なんでこんな面白い講座で寝られるのか分からないね!ホントに面白かった!
もう今から次回(2月26日)が楽しみでしょうがない!
早く来い2月26日!

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