Entry

万葉集

図書館で本を借りてきました!
やっぱり買ってばっかりじゃお金が足りませんからね!
大変正しい行動で先にある本読めや。
なんでまた新しい本もってきちゃうの!?
読んで無い本たくさんあるでしょ!?
兼倉馬鹿じゃない!?
・・・はい、そうです。スミマセン。
で、でも!
私まだ万葉集がらみの本たった3冊しかもって無いんだもの!
鑑賞に至っては1冊だけなんだもの!
物足りない!物足りないよ!
仕方なかったんだあああああ!!!(ダメ人間)

と、いうわけで。
「萬葉のいのち」(伊藤博イトウハク著・はなわ新書)
「愚者の賦-萬葉閑談-」(伊藤博イトウハク著・集英社)
「大伴家持と奈良朝和歌」(吉村誠・おうふう)
「大伴家持作品研究」(佐藤隆・おうふう)
の4冊を借りてきました。
返却期間が来るまでに読み切れるかどうか分かりませんが、全力で取り組みたいと思います。

ま幸くと

ま幸くと 言ひてしものを
 白雲に 立ち棚引くと 聞けば悲しも (大伴家持)

都で待っているはずだった弟(書持:ふみもち)が、別れていくらも経たない内に死んだという知らせを聞いた大伴家持が詠んだ挽歌です。

ま幸く(まさきく)とは「元気でな、達者でな、無事でいろよ」というような意味なので、始めの二句の意味は「元気でいろよと言ったのに」という意味になります。
大伴家持は当時29歳で、越中に国司として派遣されていて、赴任先で弟の死を知らされました。
きっと都を発つ時は弟も元気に送り出してくれたのでしょう。
「元気でな」というのも、別れの挨拶の常套句のようにして軽く告げたのではないかと思います。
それが赴任して間もない時期に死んでしまったと聞かされるわけです。
「白雲に 立ち棚引くと」は、火葬してその煙が棚引いているということで「聞けば」からも、その場に居合わせず(遠くに赴任しているので火葬に立ち会うことが出来なかった)ただただその様を想像するしかないというやるせなさを感じます。
他の歌でも死を煙になぞらえたりしているのですが、それはその煙を実際に見て悲しみに浸っている歌が多いです。
でも家持はそれを見ることが出来ずただ想像して悲しむしかなかったのです。
たった一人の同母の弟の最期を看取ってやることも出来ず、火葬に立ち会うことも出来ず、ただ知らせを受けることしか出来なかった家持の心中を思うと胸が苦しくなります。
家持にとっては最後に見た弟は別れの時の「元気でな」と伝えた場面です。
きっとその場面を何度も思い返していて上記のような歌を詠んだのではないかと思います。

「元気でいろよと言っただろう。それが白い雲になって棚引いていると聞かされるなんて、悲しい・・・」※気分で訳してますので参考にはなりませんよ!

うわー!!やかもちー!!ふみもちー!!
「ま幸くと 言ひてしものを」の台詞がもう悲しくて悲しくて!!
万葉サークルでこの歌を取りあげたのは去年末だったのですが、それ以来ずっと「ま幸くと」のフレーズが頭から離れなくてかなり頻繁に考えてしまっています。
というか私が元々家持を好きすぎるのがいけないのかもしれない・・・。
おおお・・・家持・・・!
因みに説明するまでも無いかもしれませんが、大伴家持は薄紅天女が始まる直前の時代の人です。
万葉集の編纂に深く関わった人としても有名ですね。
万葉集は当時の人々の感情表現や生活習慣の参考に色々読んでいる途中なのですが、これが人によって解釈が大きく違うので面白いです。
今後もっと深く読んでいきたい!
そして薄紅創作でいつか「ま幸く」のフレーズを使いたい!(←気に入った)
・・・やりたいことが多すぎて段々いろんなことが回らなくなっている気がする今日この頃。

初詣+万葉集

昨日やっと自宅近所の神社へ初詣に行ってきました。
1月中に行けてよかったー!
雪がまだまだ多くて神社の方も雪かきが大変そうでした。
雪の中の初詣は情緒があっていいんですが、やっぱり降りすぎるのも考え物ですね・・・。
月初は石段が登れないほどの雪が降っていて拝殿までいけない神社もたくさんありましたし。
雪はもう十分堪能できたから早く溶けてくださいなー!

あと、去年中ごろからこそこそ参加している万葉集サークルにも参加してきました。
時間の都合で私は月一しか行けないのですが、いろいろな話が聞けて楽しいです!
参考にもなるし!(いろいろと・・・)
今回は万葉集一次資料の参考図書の紹介をされていました。
そんな兼倉殺しな企画を・・・!(買ってしまうではありませんか!←3セットくらいチェックしてしまった)
万葉集一次資料の解釈に関しては有名どころでは中西進さん、伊藤博さん、佐佐木信綱さん、斎藤茂吉さんあたりでしょうか。(他にもたくさんいらっしゃいますが!あとおススメあったらぜひ教えてください!)
万葉集に関してはまだまだ全然読み込めてないので(古事記関連だけですでにいっぱいいっぱいです・・・ううう)、これから頑張って学んでいきたいと思います!

ちなみに、もしこれから万葉集を始めてみようと思われる方がいらっしゃったら、本を選ぶ際のポイントはズバリ。

・秀歌選は400首程度あるものを選ぶこと

100首程度だと選者の方の好みによって「え!?なんでこの歌がないの!?」とか「なんでこんな歌入れてるの!?」とかが結構あるそうです。
400首程度だとおおむね万遍なく収められていると講師の方が言っておられました。
これでいくと、斎藤茂吉さんの「万葉秀歌(上)(下)」が良さそうですね!
というか、これは近々買います。(どーん)
またか!また買うのか!何冊読んでない本があるんだ!お金ないのに!
・・・本当は伊藤博さんの「萬葉集釋注1~10」が欲しいんですが、文庫なのに1冊950円~1300円という高価格で全部買うと1万千円という・・・!(ひぃぃぃ!!)
古本で地道に集めるしかなさそうです。(あ、結局買うんだ)
・・・ホント、歴史系はハマると恐ろしい。

※ちなみに、古い本は念のため中身を確認してからのご購入をおすすめします。
昭和初~中期の本なんかは結構旧字体(旧仮名遣い)の内容になっているので、慣れてない方にはちょっと読みにくいかもしれません。(慣れれば全然苦になりませんが!)

Page

Utility

簡易メニュー

薄紅語り
(過去の日記の薄紅天女の妄想語り一覧)
古代史語り
(過去の日記の古事記とか万葉集とか他)
Web拍手
(お気軽に頂けると嬉しいです)
拍手は別窓、語りは同窓で開きます。

日記内検索

カレンダー

< 2024.11 >
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
- - - - - - -

コメント一覧