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官能部部誌感想その五

去年の今頃はりえさん主催の勾玉まつりで大いに盛り上がっていましたね。
懐かしいです。
ああ、本当に楽しかった。
そんな気持ちに浸りながら、官能部部誌の感想続きです。
年内に終わらせたかったのに余裕で越えてしまった!

官能部部誌感想その五@アンケート&たかさわりえさん

<ぐっとくる単語×三行>

これすごく面白いですね!
というわけで、私も他の単語でやってみたいと思います。
全部万葉歌の超訳で挑戦してみます。



「絶望」
いつまでも一緒にいよう
そういってあなたが重ねてくれた
この手を見ながらわたしは泣いた


「嫉妬」
夜に誰かを待っている君を見た
ねえ、誰を待っていたんだ
おれじゃない、誰を


「背中」
こんなに恋しく思う日が来るなんて
思いもしなかったから
一緒にいても、背を向けて眠る日もあった


「記憶」
二人で過ごしたあの夜
思い出せば胸が張り裂ける
その胸でなお、君を想う


「幻」
目には見えても触れることはできない
月の世界にはそうした桂の木があるという
まるで君だね どうすればいい?


「鎖」
いつまで待てばいいの
夜闇の中で鎖のようになった私の紐を
早く解いて


「夢」
夢であなたに逢った
はっとして手を伸ばした
触れるものは何もなかった


「掌」
悲しくて辛くて、離してしまった君の掌。
もう一度つないだら
また傷つけあうのかな


「夜」
私の庭の梅が咲いたの。
月のきれいな夜には特に美しくて、だからもっと苦しくなる。
ともに愛でるあなたがいないから。


「永遠」
できれば長生きしたいね
嘘ばかりついて逃げるあの子を
追うことこそがおれの生き甲斐だから(藤ぉぉぉおおおぉぉおおぉ太ぁぁぁああぁぁぁああ)


大変楽しかったです!
参考にしたのは植田裕子さんの超訳万葉集という本です。(改変してますが)

・・・もっとたくさん書きたかったんですが、そろそろ初詣の時刻となってしまったので行ってきます。
官能部部誌大変楽しませていただきました!
りえさんありがとうございました!
そして、昨日10パチくださった方!こちらもありがとうございました!
官能部部誌万歳!

※追記
感想どころか自分が楽しいだけの記事になってしまった・・・!(謝罪)

官能部部誌感想その四

気持ちを切り替えて感想の続きです!
ちなみに今アップルティーに生姜(粉)を入れて飲むのがマイブームなんですが、今さっき勢い余って粉を大量に入れてしまい、ものすごく辛いアップルティーになってしまいました。
どれくらい入れたかというと、マグカップに大さじ二杯くらいです。
アップル部分死滅しました。

官能部部誌感想その四@たかさわりえさん

<なよたけの鬼手姫>

題名からは、最近ジブリでも映画化された「なよ竹のかぐや姫」を連想しますね。
「なよ」とは現代語でも「なよなよしい」とか「なよなよしている」などの言葉が残っているとおり「弱い」という意味です。
「なよたけの鬼手姫」はかぐや姫のパロディー的なイメージを持ちながら、「弱い」とそれとは対照的な意味を持つ「鬼」という言葉が組み合わさったパラドクス的な二重構造の題名になっているんですね。
このあたりの言葉選びが、さすがはりえさん!と思いました。

内容に関しては、康行と紫乃はどうなったのかはもちろんかなり気になるわけですが、父上の

「片腕を見逃してやった恩を、もう忘れたか」

これに全部持っていかれた気がしますね!
なんだかすごい過去を想起させられるではないですか!
父上はお若いころ何をなさっておいでだったのですか!?
もしやすごい経歴があったのですか!?
そんなお方が、失った大事な人を思いながら年を重ねていらっしゃったわけですか!?
なんということだろう。
私のツボどストライクですね。(半分くらい勝手な妄想で盛り上がっている)
私と同じツボをお持ちの方は絶対ここは見逃せなかったはずと信じています。

かぐや姫のパロディー的な要素のお話で、そういう視点からも大変楽しく読めました。
ありがとうございました!
あと一回で感想終わります。
年内には終わりそうですね。
来年は何をしようか・・・。

官能部部誌感想その二

官能部部誌その2の感想つづきです。
相変わらずネタバレなので畳みます。

官能部部誌感想その二@糸村和奏さん

<ひとつになれない幸福>

エッセイのような、小説のような、不思議な形式の作品でした。
和奏さんのブログによると、梨木香歩さんの「沼地のある森を抜けて」という作品の影響が大きいそうですが、私はこの作品を読んだことがないのでご存知のお方は和奏さんの作品を読んでどのようにお感じになったのかぜひお聞かせいただきたいです。
私が初読で感じたのは、明確な起承転結や佳境はなくて、まるで軽くデザートを食べるような感覚で味わいながら最後の一口を飲み下した瞬間に、あれ?私いつの間に食べ終わってたの?
気づいたら夢中で貪っていたということを読み終わって初めて気づくんです。
すごく不思議な感覚です。
比較的短い作品でしたが、和奏さんの実験的な試みが大変興味深い仕上がりだったと思いました。

目に映っているのはゆっくりと蠢くつむじ。

開始二行目でこの一文。
いきなり度肝を抜かれた気がしました。
官能というか、もう、エロい(直球)
つむじが見えるってすごく近い距離なんですが、主人公の顔よりは相手の頭が下にあるということですからね。
しかもそれが蠢いている。
何てことだ…何てことだ…(落ち着け)
もうこの一文は商標登録したらいいと思いますね。
出てくる単語の一つ一つは健全そのものなのに、組み合わせるとこんなにも官能的になってしまう。
出てくる二人は大変爽やかな透明感を感じさせられましたが、二人がお互いへ抱く感情は切実な官能と愛情というのが堪りません。
ひとつになりたいと渇望しながら、一方で、別々の個体だからこそ相手から優しくされて嬉しかったり、抱きしめようとか囁き合おうとかそんな楽しみで胸を躍らせたりできるという幸福感でいっぱいになる主人公が大変可愛らしくて、この作品を読めてよかったと思いました。

続きはまた後日!

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