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万葉集

図書館で本を借りてきました!
やっぱり買ってばっかりじゃお金が足りませんからね!
大変正しい行動で先にある本読めや。
なんでまた新しい本もってきちゃうの!?
読んで無い本たくさんあるでしょ!?
兼倉馬鹿じゃない!?
・・・はい、そうです。スミマセン。
で、でも!
私まだ万葉集がらみの本たった3冊しかもって無いんだもの!
鑑賞に至っては1冊だけなんだもの!
物足りない!物足りないよ!
仕方なかったんだあああああ!!!(ダメ人間)

と、いうわけで。
「萬葉のいのち」(伊藤博イトウハク著・はなわ新書)
「愚者の賦-萬葉閑談-」(伊藤博イトウハク著・集英社)
「大伴家持と奈良朝和歌」(吉村誠・おうふう)
「大伴家持作品研究」(佐藤隆・おうふう)
の4冊を借りてきました。
返却期間が来るまでに読み切れるかどうか分かりませんが、全力で取り組みたいと思います。

建国記念日

今日建国記念日だった・・・!
何ということだ!忘れてた!
古代史ファンにあるまじき失態!!!ああああああ!!!(愕然)

ということで、建国記念日なので初代天皇である「神武天皇(神倭伊波礼琵古命)@東征」について語ってみたいと思います。
とはいいつつも、古事記は上巻メインで読んでいるので、中巻に関してはあまり語れるネタがありません。(ェ)
物凄く無味乾燥な語りになると思いますがご容赦の程を。

神武天皇といえば中巻の初っ端を飾る天皇ですね!
上巻で国譲りを受けた天津神の直系の子孫。
何故か譲った本人がいる出雲ではなく遠くの高千穂(九州)に降り立った邇々芸(天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命)から数えて4代目のお方です。
邇々芸はアマテラスの孫、父はスサノヲとの誓約の場面で生まれた忍穂耳(正勝吾勝勝速日天忍穂耳命)です。

アマテラス

忍穂耳
↓←ココで高天原から天下る
邇々芸(ににぎ)
-火遠里(ほおり=山幸彦)
--鵜茅不合葺(うがやふきあえず)
---神倭伊波礼琵古命(=神武天皇)

という構成です。
余談ですが、()内に書いている長ったらしい名前が本名になります。
これを何も見ずにさらりと読めたそこのあなた!
あなたは最早後戻りできない古代史(日本神話)ファンです。
私はもちろん読めます。暗唱できます。パソコンに辞書登録してます(←何やってんの)。
神倭伊波礼琵古命=かむやまといわれびこのみこと
正勝吾勝勝速日天忍穂耳命
=まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと
天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命
=あめにぎしくににぎしあまつひたかひこほのににぎのみこと
読めなかったあなたは、折角なのでここで練習してみましょう。
暗唱できるようになったら友達や先生、家族や同僚に誇らしげに言ってやりましょう。
私は言いました。
相手の表情固まりました。
に、二度と言うもんか!
あ、因みに前に書いた出雲古事記講義で「折角なので古事記の始めのところくらいは暗唱できるようにしましょう。良い文章は暗唱することでさらにそのよさを実感することが出来るものです。それにガイドなんかする時に喜ばれますよ」と言われたので練習しました。(ガイドではないですが)
暗唱、出来ます。といっても本当に初めの部分だけですが・・・。
天地開闢(てんちかいびゃく)~神世七代(かみよななよ)までです。
この続きは練習中です。
てかこの部分神様の名前ばっかりで(しかもやたらとややこしい名前ばっかりで)気が狂うかと思った!!
ざっと挙げると
アメノミナカヌシノカミ
タカミムスヒノカミ
カムムスヒノカミ
ウマシアシカビヒコヂノカミ
アメノトコタチノカミ
※ここまでが別天津神(ことあまつかみ=特別な神様)※
クニノトコタチノカミ
トヨクモノノカミ
ウヒヂニノカミとスヒヂニノカミ(男女一対の神)
ツノグイノカミとイクグイノカミ(同上)
オオトノヂノカミとオオトノベノカミ(同上)
オモダルノカミとアヤカシコネノカミ(同上)
イザナキノカミとイザナミノカミ(同上)
※ここまでが神世七代※
という17柱(柱=神様を数える助数詞。神様は一人とは言わず、一柱と数えるのです)もあるんですよ!!
覚えるの絶対無理だと思った・・・しかし萌は偉大でした。
今では言えます。

っていうか、話が脱線しすぎた!!!
神武東征について語るはずなのに、何で天地開闢の神様の名前挙げてるんだよおかしいよ兼倉!

戻します。(強引に)
で、曽祖父以来ずっと九州にいた天津神一族のお方々ですが、神倭伊波礼琵古命(神武天皇)が急に思い立って東に進む(最終的に大和に至る)ことにします。
その東征の途中数々の苦難にあいます。
その際出てくる最強の敵は長髄彦(ながすねびこ)。
彼は神倭伊波礼琵古命より先に大和に天下っていた天孫、ニギハヤヒに忠誠を誓っていました。
これを古事記で読んでて、ちょwww降臨した天孫って邇々芸だけじゃねーのかよwwwってなります。
ついでに神倭伊波礼琵古命は邇々芸のひ孫なのにニギハヤヒは神倭伊波礼琵古命が大和にやってきた時まだご存命どころかぴんぴんしていらっしゃいました。(そして長髄彦の妹を嫁に貰っている)
このあたりの時間経過は「神話だから!」の合言葉で乗り切ってください。
で、この長髄彦ですが、もう本当に泣かせてくれるんですよ!
私古事記の英雄のトップは「ヤマトタケル」だと思ってますが、二番は絶対「長髄彦」です。これは譲れません。(何か言い出した)
長髄彦もヤマトタケルとタメを張るくらい悲劇の人だと思うのですが!
だって神倭伊波礼琵古命の軍勢に一度も負けて無いのに(最初からずっと圧勝してて、最後だけ圧され気味にはなったけど負けなかった)、ニギハヤヒのほうが降伏を選択して、ニギハヤヒ自身に殺されてしまうんですよ!
ニギハヤヒのために頑張ったのに!
一説には東北に逃げ延びたとか、子孫が織田信長だとか言われてますが、それにしたって命を懸けて仕えた人にこの仕打ちをされるのはもう悲劇としか言い様が無いです。
おおお・・・長髄彦よ・・・(泣)
誰か彼を主人公にして小説か漫画でも書いてくれないものか・・・。(戯言)
因みに三本足のカラスとして有名な熊野の八咫烏(やたがらす)もこの神武東征で出てきますが、古事記の中には八咫烏が三本足という記述はなく(日本書紀にもありません)、この設定は後世の後付だろうという説があって、私も多分そうだろうなぁと思っています。
余談ですが私の携帯には今熊野大社で購入した八咫烏ストラップがついていて、勝手に「鳥彦」と名付けています。
オギワラーとしては正しい行動ですね。(キリッ)
熊野大社はもちろん三社とも回ったのですが、道が中々スリリングでドキドキしました。
でもまた行きたいです!

神武東征で語れるのはこのくらいです。
半分以上妄想と勢いだけの感想でスミマセン・・・。
古事記の中・下巻も何とかやりこみたいと思っているのですが中々思うようにはかどりません・・・。
い、いつか必ず!

ま幸くと

ま幸くと 言ひてしものを
 白雲に 立ち棚引くと 聞けば悲しも (大伴家持)

都で待っているはずだった弟(書持:ふみもち)が、別れていくらも経たない内に死んだという知らせを聞いた大伴家持が詠んだ挽歌です。

ま幸く(まさきく)とは「元気でな、達者でな、無事でいろよ」というような意味なので、始めの二句の意味は「元気でいろよと言ったのに」という意味になります。
大伴家持は当時29歳で、越中に国司として派遣されていて、赴任先で弟の死を知らされました。
きっと都を発つ時は弟も元気に送り出してくれたのでしょう。
「元気でな」というのも、別れの挨拶の常套句のようにして軽く告げたのではないかと思います。
それが赴任して間もない時期に死んでしまったと聞かされるわけです。
「白雲に 立ち棚引くと」は、火葬してその煙が棚引いているということで「聞けば」からも、その場に居合わせず(遠くに赴任しているので火葬に立ち会うことが出来なかった)ただただその様を想像するしかないというやるせなさを感じます。
他の歌でも死を煙になぞらえたりしているのですが、それはその煙を実際に見て悲しみに浸っている歌が多いです。
でも家持はそれを見ることが出来ずただ想像して悲しむしかなかったのです。
たった一人の同母の弟の最期を看取ってやることも出来ず、火葬に立ち会うことも出来ず、ただ知らせを受けることしか出来なかった家持の心中を思うと胸が苦しくなります。
家持にとっては最後に見た弟は別れの時の「元気でな」と伝えた場面です。
きっとその場面を何度も思い返していて上記のような歌を詠んだのではないかと思います。

「元気でいろよと言っただろう。それが白い雲になって棚引いていると聞かされるなんて、悲しい・・・」※気分で訳してますので参考にはなりませんよ!

うわー!!やかもちー!!ふみもちー!!
「ま幸くと 言ひてしものを」の台詞がもう悲しくて悲しくて!!
万葉サークルでこの歌を取りあげたのは去年末だったのですが、それ以来ずっと「ま幸くと」のフレーズが頭から離れなくてかなり頻繁に考えてしまっています。
というか私が元々家持を好きすぎるのがいけないのかもしれない・・・。
おおお・・・家持・・・!
因みに説明するまでも無いかもしれませんが、大伴家持は薄紅天女が始まる直前の時代の人です。
万葉集の編纂に深く関わった人としても有名ですね。
万葉集は当時の人々の感情表現や生活習慣の参考に色々読んでいる途中なのですが、これが人によって解釈が大きく違うので面白いです。
今後もっと深く読んでいきたい!
そして薄紅創作でいつか「ま幸く」のフレーズを使いたい!(←気に入った)
・・・やりたいことが多すぎて段々いろんなことが回らなくなっている気がする今日この頃。

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