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荻原規子「勾玉三部作」評論集を頂きました。

聞いてください。
大変なものを頂いてしまいました。
これです。(※クリックすると大きい画像が表示されます)
ファイル 1182-1.jpg

先日、とある神から賜った品です。
皆さまはこの本の存在をご存知でしたか?
私は知りませんでした。
この本は、荻原先生の出身である早稲田大学の児童文学研究会というサークルさんが発行された本です。
その名のとおり「勾玉三部作」の評論集です。(風神秘抄にも結構しっかり言及されています)
目次は以下のとおり。(※これもクリックすると大きい画像が表示されます)
ファイル 1182-2.jpg

気になりすぎますね!
特に面白いのは人物考察に加えて「恋愛考察」なるものがあるところでしょうか。
阿高と苑上の箇所を抜粋してみます。

ラストに多くの読者は「おおっ」となったのではないだろうか。
大きな障害が待っていることなど意にも介さず、好きになった女の子(しかも皇女さま!)をかっさらっていくとは、阿高もなかなか……あれ?ところで阿高は、いつから苑上のことを好きになったのだろうか。

全薄紅ファンの9割が同じ疑問を持ったのではないかと思われます。
この項では阿高が苑上を好きになったのはどんな経緯なのかを綿密に検証してあります。

二人の関係が展開するのは(中略)、仲成の一太刀により藤太が瀕死の重傷を負ったときである。
激しく動揺して一人泣く阿高。
そんな彼に、苑上は文字通り肩をぴったりつけて寄りそう。
相手をなぐさめるためとはいえ、かなり大胆な行動に出たものだ。
ちなみに阿高は嫌がらない。
彼はそのまま、藤太を失うことに対する不安や、自分の抱えている孤独について苑上に語る。
阿高が弱音をはける相手なんてそうそういないはずなので、これはかなりの進展だ。
同じ頃に生死の境をさまよっていた藤太には、なんだか申し訳ない話なのだが。

藤太も千種と夢の中で逢ってたから気にしなくていいと思います!(キラッ)
この他、最後の決戦のシーンについてや、帰ってきた阿高と苑上の泉のシーンについてなどなど。
興味深い視点の考察が私の心を揺さぶりまくりでした。
できればもっと突っ込んで中身について言及したいことが山盛りなのですが、ネタバレはなはだしいことになるのは火を見るより明らかなわけで、販売妨害になってしまったら申し訳ないのでこのくらいにとどめておきます。
薄紅天女についてだけではなく、空色勾玉や白鳥異伝、そして風神秘抄についても充実した考察が展開されています。
なんて楽しいんだ!
素晴らしき本を送って下さったりえさんに心から感謝申し上げます!!

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